出雲街道宿場町の面影が残る岡山県真庭市美甘の中心部で、桜並木「美甘宿場桜」が満開になり、観光客や地元の人たちが山里の春を楽しんでいる。見ごろは14日まで。
町の裏側、新庄川沿いの通り約600メートルに植えられているソメイヨシノ約50本が咲きそろい、周囲を華やかに彩る。一方、橋の上からは川の流れと遠景の山々と相まった自然豊かな景色がみられ、訪れた人は写真を撮るなどして思い思いに楽しんでいる。
県北の桜の名所を巡っているという茨城県つくば市の小野博之さん(67)は「にぎやかな町とはうって変わり、ゆったりとした時間が流れている。川のせせらぎを聞きながら眺める桜も良い」と話していた。
美甘振興局の地域振興局によると、同所は1926年の昭和天皇の即位を記念して植樹が行われたという。現在は美甘地域づくり委員会をはじめ、地元住民たちが管理しており、午後6時~10時はライトアップを実施している。21日までの予定。
同局は「昼間と違った雰囲気をぜひ楽しんでほしい」とPRしている。