岡山県・津山地域で生まれ育ったブランド牛「つやま和牛」が17日、海外に初出荷された。販路拡大やブランド力向上を目指す。
つやま和牛は三大血統の一つ「藤良」系統を起源とする黒毛和種で、津山産小麦のふすまを飼料に与え、月齢28カ月以上、肉質等級3級以上などを条件に出荷。現在は農家11戸が200頭ほどを飼育している。
2016年から市内の飲食店などで流通していたが、物価高などの影響で消費が伸びず、価格が低迷。海外実証事業として需要が見込める香港に雌牛2頭の初輸出が決まった。
津山市高野本郷の焼き肉店・藤良で出発式があり、生産農家や市関係者ら約20人が出席。JA晴れの国岡山の西川潤津山統括本部長は「ほどよい甘みとさっぱりとした脂が現地で好評。地域の畜産業の経営安定の一助となり、インバウンドによる経済効果も期待したい」と話していた。
輸出する2頭は、兵庫県姫路市の食肉センターで枝肉約800キロに加工後、2月中旬に輸出される。