岡山県久米郡美咲町内を会場に開催する「美咲森芸2024」(9月29日~11月24日)のプログラムの一つ、「大垪和西棚田はざかけアートワークショップ」が4日、同町大垪和西の棚田公園付近で始まり、町内外から集まった参加者が作品づくりに励んでいる。作業は6日まで続く。
現在県北中心に開かれている「森の芸術祭晴れの国・岡山」に合わせて関係人口の創出や地方創生を図り、美咲森芸2024実行委が初めて企画。身近にある廃材や木を活用して建物の内装などを手がけている循環造形作家・柏木弘明さんを迎えて、稲を天日干しにする際に掛けて使う木製の「はざ」を活用したオブジェを作る。
初日は、美咲町棚田保存地区連絡協議会、大垪和多機能自治協議会、耕作放棄地再生を目指す移住者を中心に結成したグループ「革米部」のメンバーらと町外の計10人が参加。素材となる稲約2トンを刈り取り、集めて干すなど下準備を行った。
上高倉から来た美土路教子さん(52)は「作品の完成が楽しみ。自分の住む地域でも同じように取り組めたら楽しいと思う」と笑顔で話した。地域おこし協力隊棚田再興プロジェクト担当の大橋佳奈さん(47)は「これを機に棚田の再生活動について興味を持ち、参加するなどして地域と深く関わる人たちが増えるとうれしい」と語っている。