第25回いっぽんカフェin津山トトロの家「ひきこもり『8050問題』を考える」(市民団体・おかやまいっぽん主催)が20日、岡山県津山市小桁の津山・きびの会トトロの家で開かれ、市内外の参加者約30人がひきこもりへの理解を深めた。
不登校・ひきこもりの当事者や家族らで2005年に立ち上げた津山・きびの会の川島和子さん(81)=野介代=が講話。20代に就職するもうまくいかず、今も社会との接触を避けている息子について「周囲から『怠けている』『わがまま』と言われるが、本人はひきこもらないと生きられないほど自信を失い、大きな不安を抱え、どうすれば良いか分からず、ひそかに脱出口を探している。親も他者の評価に傷つき、疲れ果てている」と吐露した。
課題として、多様化するひきこもりを定義することの難しさ、定義によって柔軟性と包摂性のある支援が難しくなること、理解の浅い支援者が当事者の心をさらに傷つけることなどを指摘。
やり場のない本音を抱えている困難さにふれ「人間関係について安心して話せる人がいれば救われる。ひきこもった人がどう生きていきたいか、支援のゴールが必ずしも就労ではなく、本人が納得できて周囲が認めてあげることが大切だと思う」と強調し、参加者は熱心に耳を傾けていた。