地域と学校が協働して運営に携わる「コミュニティ・スクール」の設置に向け、準備を進めている津山東中学校=岡山県津山市=で4日、職員研修会が開かれた。参加した教員と市教委担当職員が制度に対する認識を深めた。
同制度(学校運営協議会制度)は市内初。準備委員会を立ち上げ、来年4月を目指して研究を進めている。
岡山大学大学院教育学研究科の熊谷愼之輔教授が「コミュニティ・スクールの意義と今後のあり方」と題して講話した。
保護者や地域住民と話し合い、目指す学校や生徒像といった目標を共有することや、地域の力を生かし、つながりを持って、生徒の学力向上や課題解決を図ることの大切さを強調。笠岡市陶山地区の中学生が主体となって行った納涼祭を例に、「子どもたちが地域住民と一緒に活動し、信頼関係をつくることで自己肯定感を高め、成長につながる。改善効果が目に見えて変化するわけではなく、ゆるやかに上がっていく」と話した。
質疑応答では、「準備を進めるうえで必要なことは」の質問に対して熊谷教授は「子どもたちの実態を把握し、はっきりした目的を持つことや教職員が意識して何がしたいのか考えること」と答えた。
植月愼二校長は「新型コロナ感染拡大が影響して、思うように準備が進んでいないが、今後も定期的に委員会を開き、実施に向けしっかりとした計画を考えていきたい」と語った。
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コミュニティ・スクールについて説明する講師
「コミュニティ・スクール」の設置に向け、津山東中学校で職員研修会/岡山・津山市
- 2020年8月7日
- 教育・保育・学校