「ナラ枯れ」深刻化

自然 「ナラ枯れ」深刻化
「ナラ枯れ」深刻化
         

 「ナラ枯れ」が深刻化している県立森林公園(鏡野町羽出、上斎原)で、県下最大級とされるミズナラの巨樹が枯死寸前になっているのが確認された。
 巨樹は公園敷地の南端、第6駐車場近くの谷川沿いにあり、樹高25㍍、幹周り4・7㍍、推定樹齢約300年。森の主たる風格を漂わせ、ガイドブック『新岡山の巨樹老樹名木』にも掲載されているが、昨年から病原菌を感染させるカシノナガキクイムシによる痕跡が根元に見つかり、徐々に衰弱。新緑期を迎えた今月14日に公園関係者が経過観察に行ったところ、ほとんどの枝でまったく新芽が吹いていなかった。よく見ると主幹の最上部にわずかに若葉が。
 田渕健一同公園管理センター副所長は「まだ完全には枯れていないようだが、もう時間の問題。これほど立派なミズナラはめったになく、何とか生き延びてくれればと願っていたが残念で仕方ない」と肩を落とした。
 森林公園は標高840〜1100㍍に位置し、面積334㌶。原生林を含む広葉樹林はブナとミズナラが主要木だが、2016年からナラ枯れが確認され、感染木の伐採、くん蒸処理による駆除を進めているが、被害に歯止めがかかっていない。現在、新型コロナウイルス感染症の緊急事態宣言下のため閉園中(31日まで)。

枯死寸前になっ県下最大級のミズナラの巨樹


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