岡山県津山市にある美作大学・同短期大学部による「地方創生論」をテーマにした連続講演会が、同学園創立100周年記念館で開かれ、同学客員教授3人が持論を展開した。
初日は、前京都府知事で京都産業大学理事の山田啓二氏が、「人を自由にする開放型」の地域再生のあり方について話し、大学生や行政関係者ら140人が聴講した。
急速な人口減少と少子高齢化は避けられないとし、「非対面による業務形態の拡大や核家族の増加といった時代に合わせた発想の転換が必要」とし、仮想空間での就労支援や、移動困難な高齢者がタクシーを定額利用できる「MaaS」といった各自治体の取り組みを紹介した。
さらに場所や時間に縛られず仕事をする「ノマドワーカー」や二拠点で活動する「デュアルワーカー」といった働き方を挙げ、「サービスの結びつきによって人の動きが活発になれば、地域も活性化する。若い世代は多様な生き方にチャレンジしてほしい」と熱弁した。
このほか、前鳥取県知事で元総務大臣の片山善博氏と、前岩手県知事で日本郵政取締役兼代表執行役社長の増田寛也氏のオンライン講演会もあった。