プレゼンでオーディエンス賞 命守る「幕天井」や地元技術の製品 瀬戸内最大級の会議で/岡山・津山市

経済・産業 ブラストセトウチで2人が受賞したオーディエンス賞
ブラストセトウチでオーディエンス賞を受賞した2人=岡山県津山市で
         

 次世代を担う起業家、経営者らが集まる瀬戸内エリア最大級の会議「ブラストセトウチ」(11月、岡山県岡山市開催)の中で開かれたプレゼンテーションの競合で、マクライフ=岡山県津山市下野田=の牛垣希彩さん(29)と、笏本縫製=同市桑下=の笏本達宏社長(36)がオーディエンス賞を受賞。このほど谷口圭三市長に喜びを報告した。

 「スタートアップ&アトツギベンチャーカンファレンス」と称し、地方に根付いた企業の後継者や新事業の立ち上げを応援する同会議は昨年から始まり、今回で2回目。中国・四国地域をはじめ、各地から500人以上が参加し、発表を行ったり、交流を深めたりした。

 このうち事業紹介を含めたプレゼンを競うイベントでは選考を受けた8社が登壇。牛垣さんは、地震が発生した際に天井が壊れて頭上に降りかかる危険性を無くすといった防災面に特化した自社のファイバーシート素材の幕天井を紹介。東日本大震災の惨状を知って開発に至った経緯、多くの人命を守るために津山から全国の施設に届けたいという思いとビジネスプランを述べ、聴衆の支持を得て1位に輝いた。

 笏本社長は、津山市内の企業や同市にゆかりのある人脈、地元で培われた技術を生かして開発している自社製品を例えに挙げ、地域で行えるビジネスを提案。単独で事業を成し遂げるのが難しい会社同士が力を合わせれば、ブランドの確立や販路の拡大にも取り組めることを強調し、2位を獲得した。

 市役所を訪れた2人を谷口市長は激励。牛垣さんは「これから伸びる若い力があることを知ってもらえたら。これを機に『津山市で頑張りたい』という仲間が増えるとうれしい」。笏本社長は「多くの人の支えと仲間たちからの刺激を受けながら成長していく津山市の企業の取り組みが、モデルとして全国に広がってほしい」と話した。


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