岡山県津山市の安養寺(木下宥正住職)で9日夜、「天剣尊供養万燈会(まんどうえ)」が営まれ、約200個の燈明(とうみょう)が浮かび上がった境内は幻想的な雰囲気に包まれた。
午後6時から檀家(だんか)の人たちが願いごとや先祖の戒名が書かれた燈明をともし、境内を囲むように設置。揺らめく明かりは、本堂や津山の名木百選・タラヨウをぼんやりと照らし出し、参拝者は美しい光景に見入っていた。
同寺では、かつて神楽尾山上に祭られていた天剣尊の供養会を、11月の申の日を縁日とする故実にのっとって続けており、高野山の「万燈万華会(まんげえ)」にならい、境内を多くの燈明で飾っている。