「天華百剣と名刀写し展」(津山市主催、津山朝日新聞社など後援)が、岡山県津山市山下の津山郷土博物館で開かれている。市が取り組んだ津山藩松平家ゆかりの刀剣再現プロジェクトでよみがえった2振りをはじめ、全国の名刀の写し刀が集結し、ファンらの注目を集めている。5月24日まで。
同博物館のリニューアルオープンに合わせた企画展で計20振りを展示。刀剣をモデルにした少女キャラクターのパネルとともに並べている。
市が制作したのは、天下五剣の筆頭に挙がる国宝「太刀 銘 安綱(名物 童子切安綱)」(刃長80センチ)と、国重要文化財「刀 無銘 正宗(名物 石田正宗)」(同68.8センチ)。ともに津山藩松平家に伝わった名刀で、現在は東京国立博物館が所蔵。観光誘客を目的にしたプロジェクトによって現代の刀匠の手で再現された。また、国宝「太刀 無銘 一文字(山鳥毛)」などの写し刀も一堂に並んでいる。
津山藩松平家の祖で徳川家康の次男・結城秀康(1574〜1607年)ゆかりの甲冑(かっちゅう、個人蔵)も展示。江戸初期にまでさかのぼる大名家の甲冑残存例は極めて少なく、美術工芸品としても優れているとして、このほど市重文に指定された。
訪れた人たちは一振り一振りの輝きや美しさ、由来など刀剣の魅力にふれている。
毎週土曜(午前10時〜、午後2時〜)には、学芸員によるギャラリートークを開催。その他のイベントは新型コロナウイルス拡大防止のため中止した。
午前9時〜午後5時、月曜休館。一般300円、高校生大学生200円。
問い合わせは、同博物館(℡0868-22-4567)。
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1全国の名刀の写し刀が並ぶ会場