第1回「津山国際環境映画祭」が30、31日の両日、山下の津山文化センターで開かれた。市出身の俳優・オダギリジョーさんの監督作が〝凱旋(がいせん)上映〟され、リモート出演によるトークショーではオダギリさんが古里への思いを語った。
2日間で約580人初日は約280人)が参加し、緑豊かな山奥の川辺を舞台にした「ある船頭の話」を上映。映像美が際立つ作品は、近代産業化の波の中で時代に取り残されていく船頭の男性らの日々を描いており、訪れた人たちはじっとスクリーンを見つめ、大きな拍手を送った。
トークショーでは、東小学校時代の同級生でお笑いコンビ「次長課長」の河本準一さんがステージに登場。脚本も手がけた同映画についてオダギリさんは「便利であることを求め過ぎて大切なものを忘れているんじゃないか、人間が生きる上で正しい道なのだろうかと、ずっと自分の中で引っかかり続けていた。それを船頭と橋に置きかえて表現した」と説明。古里への思いにもふれ「津山はいまだに夢に出たりする。景色とか出来事とか。脳内にいっぱい残っていて脚本を書いたりする時にそれを引き出したりする」と話した。
テレビでもおなじみの軽快な語り口の河本さんは、東小の校歌を覚えており、サビを歌うなどして盛り上げた。
また開会セレモニーでは、人気ロックバンド「B‘z」のボーカルで市出身の稲葉浩志さんによる「映画祭を長く続け、津山の文化、風土を発信してもらい、重要な的文化イベントとして成長することを願っている。私もチャンスがあれば参加したい」とのメッセージが披露された。
オダギリさんと河本さんの小学校時代の同級生で岡山市の自営業・女性(44)は「地元ならではのトークの内容がとてもよく伝わり、懐かしかった。活躍している2人を見て私も頑張らないと、と励まされた」と話していた。
同センターリニューアルオープン企画として、津山街デザイン創造研究所、同映画祭実行委が主催し、津山文化振興財団共催した。観光庁の「あたらしいツーリズム」事業の一環。
<第2回目の記事はこちら>