「津山市と周辺地域の地形と地質」 美作学講座 約800万年前から形成/岡山・津山市

教育・保育・学校 津山市と周辺地域の地形と地質について話す能美教授=岡山県津山市で
津山市と周辺地域の地形と地質について話す能美教授=岡山県津山市で
         

 津山市生涯学習講座・美作学の本年度最初の講座が5日、美作大学(岡山県津山市北園町)で開かれた。津山市史執筆委員で岡山理科大学・能美洋介教授が「津山市と周辺地域の地形と地質」と題して話し、市内外の約70人が聴講した。

 津山の地形を中国山地、津山盆地、吉備高原に分け、「津山の地質はさまざまな時代の地層が複雑に分布している」と解説。「中国山地の加茂川上流は平らな山々が多く、鉄穴流しの改変地形など人工的な溶岩台地。同山地那岐山山系は溶岩に覆われた、高さに差がある大きな山々から成っている」と話した。

 津山盆地はゆるく南に傾斜する、「新第三紀中新世の堆積岩からなる丘陵地」で、「地すべりが複雑にした地形」と述べた。「吉備高原は津山盆地の南に広がる準平原の名残。準平原の隆起とともに吉井川による浸食がすすんだ」といい準平原を「浸食作用によって地形面の高さが浸食基準面近くまで下がり、起伏の緩やかな平原が広がる。所々に残丘が見られる」と説明。そのうえで「中国山地、津山盆地、吉備高原は、約800万年前くらいから形成された」とまとめた。

 津山市と美作大学・同大学短期大学部地域生活科学研究所主催。次回は11月9日午後11半〜3時。瀬田勝哉武蔵大学名誉教授が「『二宮松原』の太平洋戦争」と題して話す。受講無料、定員100人、要事前申し込み。

 申し込み、問い合わせは、市生涯学習課(℡:0868-32-2118)。


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