県重要無形民俗文化財の「花祭り」が3日、岡山県津山市阿波の阿波八幡神社で行われ、色とりどりの「花」をぶつけ合う勇壮な伝統行事を大勢の見物客が楽しんだ。
花は旧阿波村8地区の氏子が1基ずつ作成。高さ約3メートルの木柱の先端に、色紙や造花、短冊で装飾した細竹80本を放射線状に取り付け、最上部には竹かごや風車などが飾ってある。
神事の後、旧阿波小学校グラウンドに集結して“花合戦”。男衆が「うおー」という掛け声とともに花を斜めにして激しくぶつけ、壊し合いながら、五穀豊穣(ほうじょう)と無病息災を祈願した。抜け落ちた竹を丸めて屋根に上げると火災よけになるといわれ、子どもらが競って拾った。
熱心に撮影していた奈義町上町川の元高校教諭・赤座匡さん(89)は「祭りのエネルギーに圧倒された。伝統行事を守ることは大変だと思うが、これからも大切に守り継いでほしい」と話していた。
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