正月飾りの材料になる稲を収穫する「青刈り」が岡山県津山市の下田邑地区で始まり、生産者が作業に汗を流している。
農業・中島昭治さん(80)、千恵子さん(76)夫妻は、「新千本」という品種を自宅そばの田んぼで栽培。収穫は23日から行い、中島さんがバインダーを使って、70センチほどに育った穂が出る前の稲を次々に刈り取っている。
田邑型と呼ばれる「作州飾り」を唯一、受け継ぐ夫妻。お飾り作りは10月上旬にも始まる予定で、約800個を丁寧に手作りする。「収穫前には天気も安定し、稲は例年並みに順調に育った。伝統のお飾りの形をこれからも残していきたい」。真夏の”正月準備”は8月上旬まで続く。