岡山県津山市総社の美作総社宮で10日、「湯立て神事」が行われ、来年の米の豊凶を占い、五穀豊穣を祈願した。
総代や町民、総社保育園の園児ら約60人が見守る中、吉田治生宮司(49)が大釜の中で煮えたぎる湯に「青竹の矛(ほこ)」を入れてかき混ぜ、渦巻いたところで引き上げる動作を3回繰り返した。湯柱と泡の出方から「わせは豊作、なかてはほどほど、おくては悪くなる」と出たことを伝えた。
さらに湯に浸した「湯ざさ」を氏子に向かって振り、新しい年を元気に迎えられるよう厄払いをした後、清めた本殿で新嘗祭(にいなめさい)も行った。
副総代長の川井治さん(62)は「早稲が良いと出たことから、何事も早めに行動するのが吉ということだと思っている。来年も無病息災で元気に過ごしていけるようにしたい」と話していた。
湯立ての神事は津山市内の神社を中心に行われており、同神社では江戸時代から続くと言われている。
