オランダ伝統工芸作家・永江絹子さん(72)=神戸市=による30周年記念展が川崎のポート・アート&デザイン津山で開かれ、民族模様や伝統装飾をあしらった多彩な作品に来場者が見入っている。8月2日まで。
津山洋学資料館(西新町)展示室の装飾も手掛けた永江さんが、主宰する「kinukoヒンダローペンスタジオ」の創立30周年を記念して新旧の約100点を出展。
民族模様「ヒンダローペン」では、バラやチューリップ、小鳥などをモチーフにした繊細な絵柄を施したテーブルや椅子、チェストといった家具、節目の集大成として描いた絵画「夜明け」も目を引く。伝統装飾の「スタップホスト」は、独特の模様を布地に絵付けした額装、テーブルクロスなど。さらにオランダの技法で和紙に描いた枝垂れ桜、花火といった作も並ぶ。
野介代の主婦(62)は「オランダらしい美しさを感じさせ、大作はダイナミックさの中に細かな描画が凝縮されていて素晴らしい」と話した。
永江さんは「洋学資料館をきっかけに2009年から津山との縁が続いている。30年間の創作をたどる作品を多くの方に見てほしい」とアピール。
会期中のイベントとして1日午後2時から、洋学資料館で永江さんのトークイベント(要予約、☎233324)も開かれる。
オランダ伝統工芸作家・永江絹子さん展覧会
- 2021年7月30日
- イベント