「幸せを運ぶ鳥」とも言われ、国の特別天然記念物に指定されているコウノトリが岡山県津山市内に飛来し、日本野鳥の会の影山克己さん(山方)が撮影に成功した。
24日10時半ごろ、山方にある自宅から100メートルほど離れた電柱にとまっているのを見つけ、レンズを向けた。識別用の足環(あしわ)の色から、島根県雲南市の西小学校の巣塔で2022年4月13日に生まれた今年3歳になる雄と分かった。愛称は「飛貴(ひだか)」で、市民公募で名付けられたもの。周辺にはもう1羽いたという。
これらと同じ個体かは分からないが、今月、田邑地区でも目撃情報がある。同地区では2020年秋ごろから毎年のように飛来が確認されている。
影山さんは「県内ではいまだ定住・営巣したという話は野鳥の会にも聞こえてこない。田邑地区にはここ数年しばしば飛来しており、環境的にも有望なエリアではないか。今回撮影した雄はもうすぐ3歳で繁殖期に入るため、今後に期待したい」と話している。