昨年発足した美作大学の学生サークル「REGION3U7(リージョンサウナ)」が、サウナを起点とする地域貢献・交流を目指す活動に奮闘している。若い力を応援したいと、河辺のスーパー銭湯「えびす乃ゆ」とのコラボ企画を展開。サウナ愛と地域愛を融合させた“熱い思い”で地域を盛り上げる。
社会福祉学科の学生が中心となって昨年3月7日の「サウナの日」に結成。現在8人で活動中だ。
サウナによく通うサークル代表の4年・盛永蓮さん(22)=米子北高校出身=と、えびす乃ゆの戎幸晴代表の出会いをきっかけに、イベントなどコラボ企画が始動。地域活性化を目的に、スーパー銭湯と学生が連携した取り組みは全国的にも珍しいという。
タオルであおいで客に熱風を送る大会を見学するなど、「熱波師」の技術を教わった学生たち。7月のイベント第1弾では、えびす乃ゆを訪れた客に学生が熱波サービスを実施し、早速好評だった。
11月の第2弾では「サウナ飯」を開発した。調理師免許を持つ美作大学食物学科の学生による「調理師会」がレシピを考案し、「サウナ王」の愛称を持つ太田広さん(横浜市)が監修。地元食材を使った「桃太郎トマトと赤酢のサンラータン麺」をイベントで提供し、サークルメンバーの熱波サービスとともに人気を集めた。
市民との交流が広がり、学生たちにとって、えびす乃ゆでの活動は貴重な学びの場だ。サークル顧問の武田英樹教授は「福祉の専門職を育てる上で、お客さんとの交流は対人援助やマネジメント、コミュニケーションといった能力を高めることにつながる。市民とのつながりを広げてくれる企業の後押しと理解がありがたい」と話す。
戎代表も「学生の口から『地域活性化』という言葉が自然と出てくることがうれしい。仲間づくりは人材育成につながるので、次の展開に期待したい」。磨きをかけたサウナ飯を、今後のイベントで提供する予定だ。
サークルでは年度内にもう1回イベントを検討。盛永代表は「地域の人たちにより一層楽しんでもらえるよう、さらに活動をPR、充実させ、サウナで地域を盛り上げていきたい」と“熱”を込めた。