真庭高校=岡山県真庭市落合=で18日、農産業などあらゆる分野で普及が進むドローン(無人航空機)を探究する研修が行われ、1、3年生計54人が機体の操縦から使用する上での法令、ルールまで幅広く学び、知識を深めた。
農業の現場でICT(情報通信技術)やロボット技術を活用するスマート農業が注目される中、正しい利活用について考えるきっかけを作ろうと実施。食農生産科1年28人と経営ビジネス科3年26人が参加し、講師には国土交通省登録講習機関・KidsLoveGroup(キッズラブグループ)=大阪府=のインストラクターや行政書士たちが務めた。
講師たちは始めに開発に至るまでの歴史から、運送業や動画撮影、商店の在庫管理、災害時の対応など身近に活用されている現在の状況を説明。その上で16歳から取得が可能な操縦者の技能を証明する国家資格「二等無人航空機操縦士」を紹介し、認定を受けると操作可能な行動範囲について話した。
この後、生徒たちは体育館に移動し、行政書士の道徳と法律、ルールについての講義に耳を傾けた後、実際に操縦士資格試験で使われている同じ機種や、液体を散布するといった機能のある機体をリモコンで操作。インストラクターの指示をしっかりと聞き、上手に前後に動かしていた。
食農生産科1年の関優拓さん(15)は「初めてでも操作でき、おもしろいと感じた。過疎地の村に物を運ぶなど人のために使える。未来ではどんどん活用が増えて便利な世界になったらいい」。西山隆之さん(16)は「機械が普及することで多くの業種の仕事の負担が減っていくことを実感した。国家資格が高校生でも取れるのは驚いた。チャレンジしてみたい」と話していた。