ニホンジカ県内推定生息数

自然 ニホンジカ県内推定生息数
         

 岡山県は、ニホンジカの県内推定生息数について、2019年度末まで15年間の調査結果を新たにまとめた。直近の19年度末時点では約5万6000頭(中央値、前年同期比6000頭減)とされ、6年連続の減少と推定。捕獲強化の効果が表れているとしている。
 シカの生息数調査については、14年度から8項目基づいて県独自に推計。精度を高めるため今回から環境省が採用している捕獲数や一定エリアのふん塊の数など4項目に絞り、05年度にさかのぼって推移を調べた。
 推計値には幅があり、実数に最も近いとされる中央値でみると13年度の約7万8000頭をピークに、19年度末までに2万2000頭減ってきた状況が判明。従来の手法では、18年度まで4年連続増の増加傾向としてきたが、今回修正した。
 県はシカの管理計画として23年度末までに生息数を3万1800頭にする目標を設定。狩猟期間の延長や市町村の捕獲助成への上乗せなどを実施しており、19年度の捕獲数は1万3826頭と記録が残る1985年以降で2番目に多かった。
 今回の調査方法見直しに合わせ、出生数や生存率の変動の大きさから算定が難しいイノシシの推定生息数も初めて公表。19年度末の中央値は約4万9000頭で、前年度比6000頭減。12年ぶりに5000頭を切ったとしている。
 県は今回の推定結果を踏まえ、「鳥獣管理計画」を21年度中に見直し、効果的な被害抑制策などを盛り込む方針。
 19年度のシカとイノシシによる県内の農林被害額は、計1億3582万円(前年度比15・0%減)。

県内の個体数が減少傾向にあると推定された二ホンジカ(県提供)


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