岡山県真庭市の北房小学校で7日、「だいちゃん」ことパラリンピアンの上原大祐さんを講師に招いた「心のバリアフリーの授業」が開かれ、5年生38人が講話とパラスポーツ体験を通して相互理解と支え合いについて理解を深めた。
上原さん(42)=長野県軽井沢町=は生まれつき二分脊椎という障害を抱えている。パラアイスホッケー日本代表選手で、バンクーバーパラリンピックでは銀メダルを獲得している。
座学で上原さんは競技におけるチームワークの重要性を指摘。そのうえで「『してあげた』ではなく『してあげたい』が大切。『い』がたくさん増えるチーム・クラスを作って」と呼び掛けた。
また「それぞれ違う人が集まっているのがチーム。自分ができないことを恥ずかしく思う必要はない。弱みではなく、強みを最大限に生かす。補い合うチーム作りが心のバリアフリー」と話した。
パラスポーツ体験では、バスケットボールを使う車いすポートボールに挑戦。子どもたちは競技用車いすの動かし方を教わり、「制限を楽しんで」とアドバイスを受け、2組に分かれて熱戦を繰り広げた。
妹尾弥生君は「だいちゃんの話で、公平の大切さが心に残った。車いすは少し不自由だけど、スポーツとして楽しかった」と話していた。
同市では2019年から「心のバリアフリー」事業を取り入れており、上原さんは計12小学校で授業を行っているほか、パラスポーツ体験会などで講師を務めている。