プロ野球の日本シリーズ第7戦で阪神が38年ぶりの日本一を決めた5日夜、岡山県津山市でも熱狂的なファンたちが歓喜に酔いしれた。津山出身の髙橋信二氏(45)が打撃コーチを務めるオリックスは2連覇を逃した。
阪神ファン歴55年の山本泰満さん(62)=兵庫県尼崎市出身=が経営する津山市の鉄板焼き店「たこ焼き三姉妹」は、定休日を変更して開店。虎党25人が集結し、テレビ中継に釘付けになりながらメガホンで熱い声援を響かせた。
一方、髙橋信二コーチの父・誠さん(80)=同市=は、家族で京セラドームで観戦し「この1年間、選手たちが打てるよう準備を頑張ってきた。絶対に優勝してほしい」とエールを送った。髙橋コーチは、津山工業高校から日本ハム、巨人、オリックスで活躍。昨年から打撃コーチになり、選手の指導にあたっている。
互いに3勝3敗で迎えた最終決戦は、阪神が5回までに6点の大量リードを奪う展開となり、たこ焼き三姉妹の店内は「行けるぞ!」と大盛り上がり。7‐1で勝利し、待ちに待った栄光の瞬間が訪れると、ファンたちは両手を突き上げたり、拍手をしたりと喜びを爆発させた。
「生まれた時から阪神ファン」という会社員・藤井拓郎さん(44)は「みんなとこの店で優勝の瞬間を迎えることができて幸せ」。山本さんも「38年間この時を待っていた。阪神一筋に応援してきて最高の気持ち」と目頭を熱くした。
誠さんは試合後、髙橋コーチに「来季も頑張って」というメッセージを携帯電話で送ったという。
球場の雰囲気は圧倒的に阪神だったが、みんなよく頑張った。来年は日本一を奪還してほしい」と話していた。