プロボクシングの全日本新人王決定戦(21日、東京)で、江見ボクシングクラブ(国分寺)に所属するミニマム級の小島蓮選手(19)=大谷、会社員=が勝利し、県内のジムでは史上2人目となる新人王タイトルを獲得した。将来の目標に掲げている日本チャンピオンへの登竜門を突破した。
後楽園ホールで佐々木凌選手(26)=レパード玉熊ボクシングジム=と5ラウンドを戦い、3―0で判定勝ちした。序盤から押して左フックなどでポイントを稼ぎ、右ストレートもしっかり顔面を捉えた。詰めさせない位置取りと攻め時の見極めの良さが完勝につながった。戦績は9戦6勝1敗2分。
江見クラブからはかつて3人が新人王決定戦に出場。「先輩たちでも手が届かなかったタイトルをとれたのが何よりもうれしかった」と振り返る。
この勝ちで日本ランク入りが決定。これからが正念場だ。「どんどん順位を上げたい」と意気込むが、日本王者になる上で足りない部分も見えている。
一番は試合の形勢をも左右するスタミナという。新人王に向けてはステップと連打を取り入れたきつい強化メニューなどをこなしたが、呼吸の乱れを引き起こす恐れがあるメンタルバランスは、場数を踏んで着実に鍛えるつもりだ。本格的な体幹トレーニングも必要とされる。KOがないことから筋力アップも課題とみる。
小学6年生の時に通い始め、作陽高校2年生だった17歳の時にプロ資格を取得。佐々木栄治会長は「反射神経や瞬発力、スピードが元々あって才能を感じていた。センスの良さと打たれ強さは十分通じる。磨けば磨くほど成長する選手」と期待を寄せる。
県内最初の全日本新人王は、現日本フライ級王者のユーリ阿久井政悟選手(倉敷守安ボクシングジム)が獲得した。
P
ミニマム級の全日本新人王に輝いた小島蓮選手
ミニマム級全日本新人王小島蓮選手