亡き師の面影しのぶ 観桜句会

歴史・文化 一本桜の花吹雪の中、句を披露し合う門下生たち
一本桜の花吹雪の中、句を披露し合う門下生たち
         

 岡山県苫田郡鏡野町の俳人・故宇佐見蘇骸さんの門下生たちが9日、宇佐見さんゆかりの「黒山 句碑の森」(同町真加部)で観桜句会を開き、亡き師の面影をしのんだ。
 今年で17回目。春の日差しが降り注ぐ下、同森に句碑を建立している9人が集まった。一本桜の花びらが風に舞い散る中、師の姿や教えを思い出しながら詠んだ句を披講。一句ずつ読み上げられ「先生が句会を見守ってくれているよう」「今年もここに座らせてもらっていることに幸せを感じる」と感想を述べ合った。
 第一席には、光吉高子さんの「今日生きるさくらふぶきの森の句座」、第二席に定久京子さんの「大空へ花を遊ばせ森の句座」、第三席に光吉弘子さんの「師を偲(しの)ぶこころにさくら散り止まず」が選ばれた。
 光吉高子さん(84)=真加部=は「互いに俳句を楽しみ、俳句に教えられながら生きてこられたのは、先生がいたからこそ。これからも句会を続けていきたい」と話していた。
 宇佐見さん(1914〜2006、本名・陳正)は真加部の生まれで、苫田郡内で小中学校長を歴任し、退職後は町文化協会長、作州俳人協会長、県現代俳句協会顧問などを務め、俳誌『サルビア』を主宰した。

一本桜の花吹雪の中、句を披露し合う門下生たち
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