岡山県津山市河面の清瀧寺で17日、仏壇仏具のお焚(た)き上げ法要が営まれ、高々と上がる炎とともに、代々受け継がれてきた品々が供養された。
檀信徒ら111人が参列。護摩壇に火がともされ、滋澤弘典住職(60)と父親の法務を手伝う次女の舞蓉さん(25)の真言や御詠歌講の女性8人の歌が響く中、総代たちが持ち込まれた古い位はい、仏壇、神札、人形などを勢いよく燃える火の中へ次々と投げ入れた。参列者たちは静かに様子を見守った後、頭を下げて手を合わせた。
最後に滋澤住職は「ただ手放すのではなく、諸仏や物に対して敬意を払い、感謝の気持ちを込めるが大事」と説いた。古くなった仏壇のちょうちんなどを供養したという福井の早瀬秀子さん(90)は「きちんとお焚き上げをすることで、不思議と心が落ち着き、改めて再出発しようという気持ちになった」と話していた。
同法要は、志戸部の仏具店・法林堂の協賛で毎年行っている。