伝統の横野和紙ですく世界に一枚の卒業証書

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 高田小学校(岡山県津山市下横野)の6年生19人が28日、上横野の上田手漉和紙工場で、地元の伝統的工芸品「横野和紙」による卒業証書作りに励んだ。
 県重要無形文化財保持者の和紙職人・上田繁男さん(80)の指導を受けながら、児童たちは紙漉(す)きに挑戦。竹すが敷かれた「けた」と呼ばれる道具を、ミツマタとトロロアオイが原料の紙料液が入った「漉き舟」の中に入れてすくい上げ、前後に揺らした。紙の厚さが均一になるようにするには技術が必要で、「難しい」と苦労しながらも懸命に取り組んでいた。
 友末数馬君(12)は「漉き船の中の水が冷たく、思ったよりも大変な作業。でも世界に一枚だけの証書を手にして卒業できるのは、誇りになる。完成が楽しみ」と話した。
 紙は1週間天日干しして完成する。その後植月美穂校長が名前を書き入れ、来年3月20日を予定している卒業式で子どもたちに手渡す。

上田さんの指導で卒業証書づくりに励む6年生


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