能筆の帝として知られる後醍醐天皇をまつる神戸の作楽神社で14日、「筆まつり」が開かれ、市民らが筆の恩に感謝し、書の上達を願った。
書道愛好家らから寄せられた使い古しの筆約100本が神前にささげられ、小坂博通宮司代行が祝詞を奏上した。続いて境内で住民ら約80人が参加し、地域のとんどを兼ねた焼却祭を実施。各家庭の正月飾りなどを積み上げ、点火した。立ち上る炎に次々と筆が投げ入れられ、参加者は静かに手を合わせた。
院庄の山本みどりさん(82)は「早くコロナが収束し、みなさんが健康で一年を終えることができますようにと願いを込めました」と話していた。
祭神が後醍醐天皇で、児島高徳が桜の幹に十字の詩を書いたのが矢立の筆だったことにちなみ、1981年から毎年行われている。
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炎の中に古筆を投げ入れる小坂宮司代行