神戸の作楽神社で3日、隠岐に流される後鳥羽上皇(1180〜1239年)のお供をし、この地で病没した寵妃(ちょうひ)にちなむ「女院祭」が開かれ、参列した女性たちの健康などを祈願した。
昨年の没後800年慰霊祭に続いて2回目。同神社敬神婦人会が主催し、約40人が参加した。駐車場わきにある女院塚の前で、小坂博通宮司代行が祝詞を奏上して慰霊し、女性たちの安全やコロナの収束などを願った。続いて、同婦人会の小澤縫子会長が玉ぐしをささげた。
拝殿での祈願に続いて、妹山律子さんの琴による「児島高徳」「忠義桜」などの演奏、立垣明子さんと山田美栄子さんによる詩吟も披露された。参加者は作楽神社の歴史を感じながら声を合わせて歌った。地元の女性(87)は「晴れた空の下で慰霊ができ、私たちもおかげをいただいた気がする。1年間元気に暮らしたい」と話していた。
女院塚は、1221年の承久の乱で敗北した上皇が隠岐に流される途中、病気で亡くなった寵妃を同所から500?北東の場所に葬った。「女院ぐろ」として田んぼの中にあったが、1996年に碑が建てられ、2002年に現在の場所に移して祭られている。
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女院塚で慰霊する女性たち