美作医会と県産婦人科医会は21日、健やかな妊娠・出産をサポートする、プレコンセプションケアとしての葉酸摂取を県北で啓発していくための初の合同研修会を岡山県津山市の津山保健センターで開いた。
県北の産婦人科や小児科の医療従事者、自治体の職員ら約60人が参加。山口県立総合医療センターの佐世正勝総合周産期母子医療センター長が「プレコンセプションケアと葉酸」を演題に話した。
プレコンセプションケアは、妊娠前の女性やカップルが健康で無事に妊娠を迎えるための健康管理。妊娠前の女性の葉酸の摂取が、無脳児や二分脊椎などの「神経管閉鎖障害」の発症リスク低減に効果があることを強調した。海外では80カ国以上で穀物に葉酸が添加されていることや、国内でも行政による葉酸の無償配布が広がっていることを説明し、「妊娠前からの摂取率を上げるアプローチが大切」と訴えた。
座長を務めた津山市医師会理事・赤堀洋一郎赤堀クリニック院長は「これから妊娠を希望するカップル、新たに誕生する命のために、地域の自治体を巻き込んで、プレコンセプションケアとしての葉酸摂取の普及啓発に取り組んでいきたい」と話した。