「ぼたん寺」として知られる岡山県津山市院庄の清眼寺(阿形宗治住職)で早咲きのボタンが開花し、優美な姿の大輪が参拝者らの目を楽しませている。5月6日まで「ぼたん・シャクヤク祭り」が開かれており、境内にはつぼみを膨らませている花も見られ、最盛期は月末の見込み。
「空海が中国から持ち帰った花」という言われにちなみ、前住職が約50年前に植え始め、現在は約100種約300株を植栽。今年は寒気の影響で昨年よりも1週間以上遅れて咲いたという。
今はピンクの「獅子頭」や淡い色合いの「暁の雪」をはじめ、しわのよった大きな花びらが特徴の「常盤津」や一輪に白、ピンク、赤色がまじりあった変異種「島錦」も咲き誇り、訪れた人たちを魅了している。
写真が趣味という美咲町書副の会社員・小林聡一郎さん(48)は「あでやかな花が寺の雰囲気とも合っていて見ていて落ち着く。良い写真が撮れたと思う」と話していた。
まつり期間中はお釈迦(しゃか)様の生誕を祝う「花まつり」にちなんだ甘茶と菓子の接待や、ボタンとサクラソウの苗木の販売を実施。さらに26日は筆供養、ブラスバンド演奏、29日は和太鼓演奏、5月3日はジャズ演奏を開催。この3日間は喫茶店などが出店を開いて食事やコーヒーなどを提供する予定。入場は無料。
また、境内にあるシャクヤクは例年、ボタンに続いて見ごろを迎える。
問い合わせは、同寺(TEL:0868-28-1237)。
