全国初の「自動配送ロボ」 公道実験 次世代型買い物支援実現に向け/岡山・勝央町

未分類 中型の自動配送ロボットに野菜を積み込む地元住民
中型の自動配送ロボットに野菜を積み込む地元住民
         

 岡山県勝田郡勝央町豊久田の「どんどん市場」周辺で19日、トヨタ自動車が開発中の自動配送ロボット2台が公道を走り、商品の配達や仕入れを行う実証実験があった。小型機は大阪・関西万博で展示された車両で、小型・中型の2種類を同時に使った公道実験は全国初。中山間地域での次世代型の買い物支援への取り組みとして注目を集めた。

 トヨタ・コニック・プロ(東京都)が手がける、経済産業省「物流効率化実証事業」の一環。同省主催の『買物困難者に資する新たな流通事業コンテスト』で同社とともに優秀賞を受けた、「どんどん市場」を運営する「一般社団法人よしの」と連携し、地域課題の解決に向けて実施した。

 当日は「どんどん市場」を出発し、公道約1.6キロを往復。低速の小型タイプと中速の中型タイプが野菜や加工品を積み込み、店舗と農家を行き来した。晴天に恵まれ、約40人の関係者が見守る中、起伏が多く道幅も狭い農村地域らしい環境を、未来型ロボットがゆっくりと進んだ。

 地域を支える事業者として参画したよしのの瀧上勤代表理事は「住民はとても協力的。持続可能なまちづくりのためにできることは何でもやっていく必要がある。非常に可能性と未来を感じた」と話した。

 メーカー担当者も「天候に恵まれ、良好なデータが取れた。物流の深刻な人手不足を技術で補い、人との協調を大切にしながら役に立ちたい」と述べた。

 今回の実証で得られた課題や成果を生かし、全国のさまざまな地域で展開できる持続可能な買い物支援モデルの構築を目指す。

実証実験中の小型自動配送ロボット
実証実験中の小型自動配送ロボット


>津山・岡山県北の今を読むなら

津山・岡山県北の今を読むなら

岡山県北(津山市、真庭市、美作市、鏡野町、勝央町、奈義町、久米南町、美咲町、新庄村、西粟倉村)を中心に日刊発行している夕刊紙です。 津山朝日新聞は、感動あふれる紙面を作り、人々が幸せな笑顔と希望に満ちた生活を過ごせるように東奔西走し、地域の活性化へ微力を尽くしております。

CTR IMG