加害者になることは避けられる 犯罪被害者遺族の講演 苦しみを赤裸々に/岡山・勝央町

教育・保育・学校 命の大切さを訴える市原さん=岡山県津山市で
命の大切さを訴える市原さん=岡山県津山市で
         

 勝間田高校=岡山県勝田郡勝央町=で11日、犯罪被害者遺族による講演会が開かれた。おかやま犯罪被害者サポート・ファミリーズ副理事長の市原千代子さん=備前市=が「子どもたちを被害者にも加害者にもしないために」と題して話した。

 市原さんは1999年、二男(当時18歳)を同級生らによる集団暴行で亡くしている。

 市原さんは病院の集中治療室で、変わり果てた姿の二男と対面したときのことを振り返り「皆さん、手と手を合わせてください。温かいですね。これが生きているということです。でもこの手が、人の命を奪うこともあるのです」と語った。

 さらに、「犯罪被害であれ、何であれ、大切な人を失った人がいたら、抱えきれない悲しみを抱いていることを知ってください。被害者になることは避けられないけれど、加害者になることは避けられる。どんなにつらいことがあっても、皆さんの命を懸命に生きてください」と訴えた。

 講演会は県警と連携して開催。2年生94人と教職員ら計約120人が聴講した。

2年生の生徒ら約120人が熱心に聞き入った講演会
2年生の生徒ら約120人が熱心に聞き入った講演会


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