五穀豊穣(ほうじょう)を祈る新野地区伝統の「新野まつり」(県重要無形民俗文化財)が3日、岡山県津山市新野山形の山形神事場で開かれ、地区内の神社からみこしが集まり、勇壮に練り合って観衆を沸かせた。
親神となる郷社山形八幡神社(同所)に加え、同神社に合祀(ごうし)した若宮、高良、西上の天津神社、さらに新野東の二松神社、西中の天穂日神社、西下の天満神社の計7基のみこしを氏子たちが担ぎ、大鳥居の前に集結。
すべてそろうと参道を駆け抜けて神事場に入り、「わっしょい、わっしょい」と威勢の良い掛け声とともにみこしを大きく揺らすなどをして活気ある練りを繰り広げた。訪れた人たちは男衆の気迫に満ちた姿に拍手を送った。
その後、神事が行われ、宮司と神職者7人が祝詞を奏上。巫女装束に身を包んだ新野小学校6年生の女子7人が「浦安の舞」を奉納した。
二松神社のみこしを担いだ菊池広基さん(33)=新野東=は「重さに耐えるのは大変だが、担ぎ手として参加することで地域の人たちとの強いつながりできたと思う。地元を盛り上げる大切な行事。後世の人たちも引き継いでいってほしい」と話していた。
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