勝央町勝間田の旧出雲街道に建つ「旧勝田郡役所庁舎(国登録有形文化財)」の内部が一般公開され、明治期の洋風建築らしい格天井や調査で一部はがされた壁などが来場者の興味を引いている。20日まで。
庁舎は、旧遷喬尋常小学校舎(国重文、真庭市)などを手掛けた建築技師・江川三郎八の設計とされ、1912年完成の木造2階建て(延べ592平方㍍)。県内で唯一現存する郡役所で、26年の廃庁後は町役場や郷土美術館として2002年まで使用された。
寺社建築にも多用される格天井は、議場などだった2階の各部屋に施されている。さらに9月から将来的な保存に向けた調査で壁や天井の一部がはがされており、83年の改修で覆われる以前の漆喰(しっくい)、割り竹と麻による「木舞組み」など本来の内装を垣間見ることができる。建築当時の復元模型、図面も展示。
町教委では「三角屋根の塔屋やアーチ型の玄関など特徴的な外観とともに今回、内装では調査箇所で当初の造りにふれてもらえる」としている。
入場無料。午前9時〜午後3時。
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格天井が特徴的な旧勝田郡役所庁舎2階の内装
勝央町勝間田、旧勝田郡役所庁舎の内部が一般公開
- 2020年11月18日
- 歴史・文化