「勝山まつり」が19、20両日、岡山県真庭市勝山地区中心部で開かれ、夜には江戸時代から伝わる「勝山喧嘩(けんか)だんじり」の激しいぶつかり合いが、地域住民ら見物客を熱気に包んだ。
コロナ禍の影響で中止が続き、3年ぶりに開催。今年は3密を防ぐため、勝山喧嘩だんじり保存会は告知を控え、感染対策を徹底して催した。
山あいの町に「オイサ、オイサ」と威勢のよい掛け声、太鼓やかねの音が響き、ササやちょうちんなどで飾り立てた全長約5?、重さ約2?のだんじり9基が集結。町並み保存地区や新町商店街の計4カ所に設けられた「けんか場」を移動しながら、2基ずつ対決した。
9地区の「若連」が法被姿で気合を入れて臨み、男性たちは相手めがけてだんじりを力いっぱい押して突進。「ドンッ」と地面を揺らすほど衝撃音で周囲を圧倒させた後、どちらかが引くまで押し合った。
近くに住む小学1年生・村上柊一君(7)は「すごい迫力、かっこいい」とにっこり。母親の蘭さん(30)は「みんなが頑張って、絶やさず伝えてきた大切な祭りが無事開催できてうれしい。来年もできるようにと願っている」と話した。