津山市を拠点に古文書などを研究している歴史愛好家グループ「古読会」が、美作市明見の中世山城・三星城を巡る攻防が書かれた史料の読み下し文集『作陽実録 三星軍傳記』を出版した。
三星城は三星山(233㍍)に築かれ、戦国時代には後藤家の居城となった。1579(天正7)年、作州に侵攻した宇喜多直家勢に攻められて落城したとされる。
史料には、最後の城主だった後藤勝基の自害や内通者の安東相馬を勝基の妻が殺したことなど、さまざまな出来事が生々しく書かれているという。武士や農民100人ほどの人物が登場するのも見どころとしている。写真や縄張り図、年表、人物系図も収録した。A4判210ページ。
同会は、郷土史研究家の故宮澤靖彦さんらが2016年に設立し、現在12人で活動。三星軍傳記は、約400枚に及ぶ史料を18年に読み始めて昨年1月からまとめていた。
同会は「美作地域の戦国時代の様子がよく分かる。会話も随所にあったりして興味深く読み進められる」としている。
問い合わせは、同会・森岡照幸さん(☎090―3170―8233)。
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『作陽実録 三星城軍傳記』
古読会読み下し文集『作陽実録 三星軍傳記』出版
- 2021年2月27日
- 歴史・文化