台湾南部・高雄市にある国立旗美(チーメイ)高級中学校の生徒たちが9日、語学研修を兼ねた修学旅行の一環で姉妹校縁組を結ぶ美作高校=岡山県津山市=を訪問し、同級生らと交流しながら日本文化に触れた。
高級中学校(高中)は、台湾における後期中等教育機関で日本の高校に相当。2016年に美作高校の生徒が同高中を訪れてから両校は親交を深めており、台湾からの来訪はコロナ禍を経て約5年ぶりとなる。この日は来校した15~17歳の26人と楊景祺(ヤンチェンチー)校長らは歓迎会で全校生徒892人に温かく迎えられた。
その後26人は分かれて茶道や華道、日本の伝統的な遊び、福祉の授業を体験。このうち、茶道では7人が作法を学びながら抹茶と和菓子を味わったほか、現代創造コース伝統文化系の3年生に教わりながら茶せんを上手に使って茶をたてた。
2年生の詹祐晟(チェンユーチェン)さん(17)は「台湾の茶の作法と違い、とても新鮮な気持ちになった。お茶も苦味の中に少し甘味を感じておいしく、おもてなしをしてくれた生徒たちも礼儀正しくて親切でよかった」と話した。この後は、美作高校の生徒と一緒に昼食を食べ、午後は案内をしてもらいながら市内散策を楽しんだ。
昨年10月に旗美高中を訪問した特別進学コース3年生・植月あかりさん(17)は「台湾でできた友だちが来てくれてうれしい。津山の歴史や魅力を知ってもらえたら」と語っていた。