大型の台風14号は19日夜のはじめごろにかけて県に最接近し、県北部でも暴風や局地的な大雨に見舞われた。各地で倒木などが相次ぎ、交通への影響が出た。美作県民局によると管内で人的、家屋への被害情報はない。
暴風警報の発表を受けて津山市は19日午前4時20分に災害警戒本部を設置。市は自主避難所を各所に開設した。津山市では津山城(鶴山公園)や津山まなびの鉄道館をはじめ、県北各地の観光施設などが臨時休業した。
津山城では20日朝、三の丸にあるソメイヨシノの標本木の大きな枝が折れているのが見つかった。
岡山地方気象台によると、最大瞬間風速は津山市で19日午前10時44分に24・2メートルを観測。18日午後1時の降り始めから19日午後11時までの降水量は、鏡野町恩原204ミリ、同町富156ミリ、真庭市上長田104ミリ、美作市今岡96・5ミリに達した。
交通関係では、県道は倒木のため20日午前8時現在、真庭市栗原の栗原―有漢線、同市蒜山別所の常藤―関金線、同市高田山上の若代―神代線が通行止めになっている。
津山市のごんごバスは19日正午以降の便を運休した。
JRでは、津山線(津山―岡山)で午前5時7分ごろから午後0時15分ごろの間、列車が倒木と接触する事故が3件発生し、運休や遅れが出た。午後6時以降はすべての区間の運転を取り止めた。
姫新線(上月―新見)でも午前9時25分ごろ、美作大崎―東津山間で倒れかかっている木が見つかり、一部の区間の運転を見合わせた後、正午から全区間の運転を取り止めた。因美線(津山―智頭)も正午以降に運休した。
津山線観光列車「SAKU美SAKU楽(さくびさくら)」、智頭急行「特急スーパーいなば」は始発から運転を取り止めた。
津山線は20日正午から運行を再開。姫新、因美線は21日から運行を行う。
大きな枝が折れた津山城(鶴山公園)のソメイヨシノの標本木