旧出雲往来沿いに寺院や町家など歴史的な町並みが残る津山市の城西地区が23日、国の重要伝統的建造物群保存地区(重伝建)に正式に選定された。市内では2013年の城東地区に続く選定で、2カ所の重伝建地区を持つ自治体は県内初。
同日付の官報で告示され、全国の重伝建は123カ所になった。2カ所の重伝建を持つ自治体は全国15番目。
城西地区は江戸時代から近代にかけて津山城下町の西部に発展した寺町と商家町。保存地区の範囲は坪井町、上紺屋町、宮脇町、西今町、西寺町、茅町、鉄砲町、小田中にまたがる約12㌶。江戸時代の地割をよく保持し、かつての様相を伝える寺院建築が集積しており、伝統的な町家が連続して残ることなどが高く評価された。今後の地域活性化や観光振興などに期待が高まる。
谷口圭三市長は「今後は建造物や景観の保全に努めるとともに、城西・城下・城東地区の回遊性を高め、城下町ならではの風情を生かし、町全体を博物館とする『博物館都市』への取り組みを推進し、地域のにぎわい創出につなげていきたい」とコメントを発表した。
p
重伝建に正式に選定された城西地区