日ごとに秋が深まる中、中国山地の中腹にある岡山県津山市阿波地区で約2万本のヒマワリが満開になり、夏と秋が“同居”したような風景が行楽客や住民らを驚かせている。
下沢地区の集落営農組織が地域に美観をつくり出そうと、7月末に農地に種をまいた。芽が育つころに到来した8月の台風の大雨、9月に入って続いた雨が生育を促したといい、種まきから約60日たった先週、開花した。
秋空が広がり、朝晩の冷え込みも増す中、一面に咲き誇る鮮やかな黄色の大輪。夏を象徴する花の一方、周辺ではススキの穂が秋風に揺れ、稲刈りが進んでいる。
種をまくなど中心的に取り組んだ近くの農業・寺坂幸夫さん(67)は「地域貢献として美しい景観をつくろうとの思いで計画した。阿波を訪れる人に秋のヒマワリを楽しんでほしい」と話している。場所は阿波に入って、左手の田んぼなどがある傾斜地。