林田小学校=岡山県津山市=で6日、元南極観測隊員を招いた出張授業があり、6年生32人が極地での体験談などを通じて夢や目標を持つことの大切さを学んだ。
越冬隊の建築・土木部門担当として活動したミサワホーム総合研究所主任研究員の熊倉聡泰さん(54)が来校。南極で湯を空に向かってまくとどうなるのか、凍ったバナナで釘を打てるのか、スイカ割りはできるのか―などの疑問に対し、映像で回答。膨らましたシャボン玉がすぐさま結晶化していく様子に「きれい」と感嘆の声が上がった。
観測隊にはさまざまな職業の人がいて、皆で協力し合ったからこそ達成できたと強調。全越冬隊員の子どもたちに向けた「あきらめる前にチャレンジしてみよう」「失敗はこわいけれど、経験は大きな自信をもたらしてくれる」といったメッセージ動画を上映した。
また実際に着ていた防寒着の試着のほか、現地の風速60メートル(ブリザード)を体験する時間もあった。本松優冴君は「普通の人が体験できないことを経験していてすごいと思った。僕も夢を実現するために頑張りたい」と話していた。
ミサワホームが全国で展開している教育支援プログラム「南極クラス」。南極昭和基地の約90%以上の建物を同社が手掛けており、毎年1~2人を越冬隊として派遣している。