岡山県津山市福田下の眞光寺で樹齢約300年のボダイジュが淡い黄色の小花をたわわに咲かせ、心癒やすような甘い香りを漂わせている。
境内の本堂わき、寺が同所へ移設された享保年間に植えられたとされ、樹高8メートルほど。今週初めから小豆粒ほどのうつむいたつぼみを無数にほころばせた。周囲ではナツツバキの涼しげな花も見ごろ。
シナノキ科の落葉高木で「菩提樹」と書く。仏教開祖の釈迦(しゃか)が樹下で悟りを開いたとして知られるのは、クワ科のインドボダイジュで別種。
「花をめでつつ心落ち着くような『聞香(もんこう)』を満喫してほしい。20日ごろまでは楽しめるだろう」と小林圓慶住職(83)。