NPO法人ピースウィンズ・ジャパン(本部・広島県)による「保護犬の譲渡会」が31日、岡山県津山市の特別養護老人ホーム・のどかの屋外広場で開かれ、家族の一員として迎えようと県内外から多くの夫婦や親子連れらが訪れ、犬たちとふれあった。
捨て犬や野良犬たちの殺処分を無くそうと保護に取り組む同法人のプロジェクト「ピースワンコ・ジャパン」の一環で実施。津山では2回目の開催となる。
この日は広島県のシェルター(収容施設)や岡山、福山譲渡センターで人に慣れされる訓練を受けた中型の雑種犬9匹が来場者と対面。県動物愛護センターと協働して活動するNPO法人・しあわせの種たち(岡山市)からも保護犬2匹が参加した。
訪れた人たちはそばによるなどして愛嬌を振りまくかわいらしい姿を見ながら優しくなでたり、リードにつないで散歩したりしてひと時を過ごした。スタッフから世話をする時の注意事項をしっかりと聞き、飼うことを決めた人もいた。飼い犬は書類を提出して審査を終えた後、各所で受け取る予定となっている。
同プロジェクトに興味を持ったという宮尾の会社員・岸川陽紀さん(24)は「大切な命を守っていく一助となれたら。建築士の資格を生かして犬小屋の修繕といったボランティア協力をしてみたい」。岡山譲渡センターの山﨑里美店長(44)は「譲渡会が命の尊さや動物愛護について考える機会にもなれば。ぜひ足を運んでもらえたらうれしい」と話していた。