尾島言音さん、絵本『作州ジャ犬』を出版/岡山・津山市

ひと
         

 焼き芋が大好きな犬が津山市内を舞台に物語を展開する絵本『作州ジャ犬』を、岡山県津山市下高倉西の尾島言音さん(60)が出版した。
 主人公の名前でもある「作州ジャ犬」は、作州弁の「〜じゃけん」と○○犬(けん)をかけて命名。長年にわたり農業普及指導員として美作地域の農業普及、発展に貢献してきた夫・賢治さん(60)と子どもたちの食などについて会話をしているうちに、皆が好きで体に優しく、栄養価の高い焼き芋が好きな犬という設定が生まれた。このほか、賢治さんの退職が2020年となることから、五輪にちなみ、全編英語を併記。翻訳は尾島さんが趣味の会で知り合った美作市在住の翻訳家・丘野菜穂さんが協力した。
 舞台は尾島さんが生まれ育った吹屋町など中心市街地を主とした市内。「八頭神社」「千光寺」といったまちかどの風景が原文に織り交ぜられているほか「クリスマス」「正月」など家庭の習慣も登場するなど、郷土愛、家族愛を感じられる作品になっている。
 ペンネームの「いちご・いちえ」は尾島さんの両親が好きな言葉からとり、すべての人や物との出会(合)いに感謝しようと、夫婦で名付けた。
 現在は第3巻の構想を練っているという尾島さん。「学生時代の卒業制作以来の絵本作り。まさか、こんな風になるとは思ってもいなかった。今大人が子どもたちのためにできることとして私は絵本作りを選んだ。優しく読み聞かせをして1人でも多くの人の心が、焼き芋のようにほっこりと温まれば」と話している。
 絵本は、各巻100冊限定で制作。市立図書館や県立図書館に寄贈している。
写真
さまざまな思いが詰まった尾島さんの手掛けた絵本『作州ジャ犬』


>津山・岡山県北の今を読むなら

津山・岡山県北の今を読むなら

岡山県北(津山市、真庭市、美作市、鏡野町、勝央町、奈義町、久米南町、美咲町、新庄村、西粟倉村)を中心に日刊発行している夕刊紙です。 津山朝日新聞は、感動あふれる紙面を作り、人々が幸せな笑顔と希望に満ちた生活を過ごせるように東奔西走し、地域の活性化へ微力を尽くしております。

CTR IMG