岡山県英田郡西粟倉村大茅の「おおがや芝桜公園」で色とりどりのシバザクラが咲きそろい、山里を華やかに彩っている。園内を開放している期間中の10日頃までが見ごろ。
同園は住民グループ・大茅地区活性化協議会(井上義徳会長)が、山口県周南市の「大道理の芝桜」を手本に地域にも新しい景観を作ろうと県内の高校生や大学生らと協力して2015年に整備。約1ヘクタールの棚田のあぜ道やのり面には9品種計約1万6000株が植えられており、例年とほぼ同じ13日頃に開花した。
27日は県内外から多くの観光客が訪れ、展望デッキからの眺望を楽しむなどしてゆったりと過ごしていた。薄紫色の花を寄せ植えして作った「おおがや」の文字が映えるフォトスポットもあり、記念撮影をする人たちの姿も見られた。
奈義町髙円から来た石川美智江さん(91)は「久しぶりに来たが、より美しさが増したように感じる。園内が整えられていて地域の人が大切にしていることがうかがえ、感心している」と話した。井上会長は「10年近く維持管理し、多くの人に大茅地区を知ってもらえるようになってうれしく思う」と語っている。
開園時間は午前9時~午後5時。敷地内ではカフェがオープンしており、地域住民たちが手作りのケーキや軽食などを販売している。入園は無料だが、維持管理のため高校生以上に協力金(150円)を募っている。