新型コロナウイルス感染拡大で臨時休業していた岡山県内の多くのスポーツ施設が再開して最初の土、日曜日となった6、7日、子どもから大人までが初夏の陽気の中、クラブチームの練習や自主トレに汗を流した。
「本格的なトレーニングは2カ月ぶり。体づくりを頑張る」。3年前に美作高校からインターハイ陸上競技400メートル障害に出場した駿河台大学3年・村山征海さん(21)は、7日に津山市志戸部の津山陸上競技場で練習。トラックの感触を満喫し、体力の回復に意欲を燃やしていた。
3月下旬に、感染拡大を受けて大学がある埼玉県から帰省。真庭市の実家でオンライン授業を受けながら過ごしていたが、トラックがある近隣の施設は軒並み休業し、ハードルを使える場所がなくなった。アスファルトも筋肉を傷付ける恐れがあるため屋外でまともに体を動かせず、家にいる時間が長くなって生活リズムも崩れ、体重は3キロ減った。
この日は、昨年のインターハイ100メートルに津山高校から挑戦した順天堂大学1年・木梨嘉紀さんらと一緒に自主トレに励んだ。走り込みをしたり、動画を撮り合ってフォームを確認したりした。
久しぶりに跳んだハードルに目をやりながら、現在の状況をこう捉えた。「当たり前のように練習していた日々がとても前のように感じる。県内、市内が安全なうちは毎日でも通いたい」。
屋内スポーツの活動も戻りつつある。
小学生女子の津山北バレーボール教室は6日、津山市加茂町中原の加茂B&G海洋センター体育館を利用した。一宮小学校、北陵中学校を会場にしてきたが制限の解除は15日。練習日は週3日あり、真庭市の体育館にも足を運んでいる。
保護者に車で送ってもらった3〜6年生の20人は約4時間、スパイクやサーブなどの慣れたメニューをこなした。元気良く楽しそうにプレーしていた。
有木南桜主将(11)は、施設が再開する前は自宅の外で姉とパスをしていたといい、「チームで練習できるようになってうれしい。これから調子を上げたい」と笑顔をみせた。
堀内翔監督(33)は、本来なら今月開幕するはずだった全国大会予選が延期になったのを残念がるが、「教室は私にとって生活の一部になっている。再スタートとともに指導にも力が入る」と話す。
各施設では、出入口やトイレに消毒液を設置するほか、フロアにあるベンチは間隔を空けて座るのを促す標示を施し、室内は換気を徹底するなど、感染防止策を取っている。
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トラックでの練習を再開した陸上競技の選手たち=7日、津山陸上競技場
岡山県内の多くのスポーツ施設が再開
- 2020年6月8日
- スポーツ