津山市内4高校が連携して地域課題の解決策を探る講座「地域創生学」で、本年度受講した生徒の成果発表会が29日、津山高校=岡山県津山市=の百周年記念館で開かれた。内容は提言書にまとめて市に提出する。
津山、津山東、津山商業、津山工業の23人が参加。「産業」「医療・福祉」「教育・人材育成」の3分野で5グループを組み、8月上旬から、フィールドワークなどを通じて本年度の主題である「魅力的な『まち』」、「暮らしがいのある『まち』」になるには何が必要かを考えた。
医療・福祉の班は、コロナ禍の中、自宅にこもりがちな高齢者らが精神的に孤立している状況を危惧。遠方の人とでも会話できる既存のビデオ会議システムやSNSは、使い方が難しい印象を持たれていることを地域住民へのアンケートで調べ、操作方法などを簡略化した新システムの開発を提案した。
産業の2班は、商店街の空き店舗を活用した催しの開催や小中学生の職業体験プログラムを、教育・人材育成の2グループは、小学校でのイベント企画や公園復興プロジェクトを掲げた。
医療・福祉を選んだ津山東高2年生の高原瑠那さん(17)は「フィールドワークでは若者を歓迎してくれる雰囲気を感じた。地域を見る視点が身についた」と話した。
複数校が一緒に地域について学ぶ授業は県内唯一といい、今年4年目を迎えた。
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地域創生学の成果を発表する生徒たち
岡山県津山市内4高校連携地域創生学成果発表会
- 2020年9月2日
- 教育・保育・学校