延命治療を施している岡山県真庭郡新庄村のがいせん桜のうち7本の治療が終わり、緑化テープを外す作業が行われ、樹木の勢いを取り戻した。
がいせん桜は、日露戦争の戦勝を記念して植えられたソメイヨシノで、約130年が経過。一般的な寿命が60〜70年といわれており、1992年から治療を少しずつ行い、2008年度からはがいせん桜まつり運営委員会が募った募金を治療費に充ててきた。
治療は、空洞化した樹木の内部に園芸でよく用いるこけの一種・ピートモスを植え付け、不定根を生えやすくするとともに、病害虫から守る効果がある。
テープ撤去作業は治療を手掛けている岡山県勝田郡勝央町の造園業者の職人3人が行った。包帯のような緑化テープと湿度保全用に巻いたビニールをくくりつけたひもを園芸ばさみで丁寧に切り外すと、根がびっしりと張り、しっとりと濡れた樹木が約6年ぶりにあらわになった。
今年は新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、同まつりは中止している。
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治療用のテープを取り外す作業をする職人たち
岡山県真庭郡新庄村のがいせん桜、7本の治療が終わる
- 2020年4月16日
- 自然