県がまとめた観光客動態調査によると、2020年に県内を訪れた観光入込客数は前年比21・3%減の1331万5000人で、コロナ禍の影響により大幅に減少。現在の基準で調査を開始した2014年以降で最低となった。
内訳では、感染拡大による県をまたぐ移動自粛などで県外客が37・6%減の623万1000人と大幅に落ち込んだ一方、県内客は2・1%増の708万4000人。滞在状況別では宿泊客が33%減の300万6000人、日帰り客が17・1%減の1030万9000人だった。
県外客の内訳では、全体の約4割を占める近畿が30・5%減の245万3000人、中国地方が28・6%減の228万4000人、四国が56%減の60万5000人など。外国人旅行者の宿泊数は95・1%減の1万5000人。
主要観光地では、トップの「玉野・渋川」が212万5000人(前年比0・1%減)、2位の「蒜山高原」が165万人(26・3%減)、3位の「倉敷美観地区」が154万4000人(53%減)、5位の「後楽園・岡山城周辺」は90万7000人(62・3%減)。県北では、6位の「津山・鶴山公園」が84万9000人(35・5%減)、9位の「美作・湯郷温泉」は61万人(25・2%減)だった。
これらを反映し、観光消費額は39・6%減の1183億円。うち宿泊客の消費が777億円(43%減)、日帰り客が406億円(31・8%減)で、観光施設の休館や人気イベントの中止も大きく影響したという。
調査は主要観光地・施設やイベントの来客数から推計。
県観光課では「コロナ禍の影響でインバウンドを含めた県外客が大きく落ち込むのは仕方ない。21年も厳しい状況が続いているが今後、感染状況を注視しながら適時に県内の観光需要を喚起する施策を進めたい」としている。
岡山県観光客動態調査結果
- 2021年9月15日
- 総合