美咲町出身で実業家や新聞記者として活躍した岸田吟香(1833〜1905)を顕彰しようと、「岸田吟香を語り継ぐ会」が発足し、24日、「偲(しの)び語る会」が同町西川の町旭町民センターで開かれた。
同会は、美作地域を中心に血縁者や歴史愛好家ら10人ほどで4月につくった。今回は第一弾の事業で、ともに画家でひ孫の岸田尚さん(東京都)、肖像画を描いた吟香の弟・熊次郎のひ孫の布下満さん(総社市)をゲストに迎え、町内外の約50人が参加した。
講話では、元旭町教委職員の加原奎吾さん(83)=美咲町江与味=が、和英・英和辞書編さんや新聞創刊、目薬の製造といった功績を説明。日本初の従軍記者だったことについては「現地の人の話を聞いて書いた記事は大変人気を博した」と話した。昨年、『岸田吟香雑録』を自費出版した草地浩典さん(78)=同町東垪和出身、津山市山北=は、母親の出どころの家の墓や私塾跡など、ゆかりの地の写真を紹介した。
同センター正面の町旭文化会館では、30日まで、岸田尚さんの作品約20点を展示している。午前10時〜午後6時。月曜日と第3日曜日は休館。
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今年発足した「岸田吟香を語り継ぐ会」が開催した「偲び語る会」